焙煎の深さによるコーヒー豆の変化|焙煎度別 見た目と香りまとめ

2016.08.28
SHERE

THE COFFEESHOP では、いろいろな風味特性を持つスペシャルティコーヒーを扱っています。その時々で入荷される生豆を、自家焙煎にてご提供しているわけですが、その焙煎度合いはどのように決めているか、ご存知でしょうか。

コーヒー生豆 入荷までの流れ

スペシャルティコーヒーの入荷までの流れは、これまで何度か書いてきていますが、要約すると以下のようになります。

原産国にてバイヤーが買い付け → 少量サンプルを日本に送る → 日本の商社やロースターにて評価 → 船便で日本へ輸入 → 税関検疫を経て倉庫から出荷 → 卸売りやコーヒー店へ

THE COFFEESHOP では、生豆の入荷前チェックを輸入業者の方と行なうこともあります。少量サンプルとして空輸された生豆を焙煎&カッピング評価し、商品としてふさわしいものになるかどうかをチェックします。

同じ豆でも焙煎次第でここまで変わる!を写真で見てみよう

サンプルローストにて商品になり得ると判断した場合、本格的に生豆を入荷するのですが、商品として販売する場合の焙煎度はどう決めているのでしょうか。それは、ロースターが生豆の特性をもっとも引き出せるであろう焙煎度合いを決めて、商品にしています。

以下、同じ生豆を焙煎度合いを変えて焼いた場合の違いを見てみましょう。(生豆はボリビア・ウィルフレッド・カストロを使用。フレンチプレスで抽出。同条件にて撮影。)豆も抽出したコーヒーも、焙煎が深くなるほど、色が濃くなっていくのがわかります。

浅めの中煎り(浅めのミディアムロースト)

挽き豆の香り:

爽やかなレモンの酸味を感じる香り

フレーバー:

ライム、レモン

中煎り(ミディアムロースト)

挽き豆の香り:

レモンの酸味、キャラメルの甘さを感じる香り

フレーバー:

オレンジ、キャラメル

中深煎り(シティロースト)

挽き豆の香り:

キャラメルの甘さ、ナッツの芳ばしさを感じる香り

フレーバー:

オレンジピール、ビターキャラメル、チョコレート

深煎り(フルシティロースト)

挽き豆の香り:

煎ったナッツのような芳ばしい香り

フレーバー:

カカオ、ダークチョコレート

まとめ:商品としてのスペシャルティコーヒー

上記、ご紹介した「ボリビア/ウィルフレッド・カストロ」の場合、中深煎りを商品として採用しました。

この豆の場合、浅めの焙煎でももちろん美味しくはいただけますが、そこからさらに焼き進めることで、柑橘感を残したままで甘さと質感がより感じられるようになりました。逆に深煎りにし過ぎてしまうと、柑橘感が薄くなり単調な味わいになってしまいました。

このように、生豆ごとに特性を見分け、THE COFFEESHOP が考えるスペシャルティコーヒーとしての魅力をもっとも感じられる焙煎度合い探り、商品として販売しているのです。

備考:焙煎度について

THE COFFEESHOP では、焙煎度を5段階で分類していますが、コーヒー用語上では、しばしば8段階で評価します。対照表は以下の通り、参考にしてみてください。

THE COFFEESHOP の焙煎度5分類

浅煎り・浅めの中煎り・中煎り・中深煎り・深煎り

(実際に商品として販売しているのは、中浅煎り〜深煎りの4パターンです。)

コーヒー用語上 の焙煎度8分類

ライト・シナモン・ミディアム・ハイ・シティ・フルシティ・フレンチ・イタリアン

THE COFFEESHOPにおける対照表

浅煎り → シナモン

中浅煎り → シナモン〜ミディアム

中煎り → ミディアム〜ハイ

中深煎り → ハイ〜シティ

深煎り → シティ〜フルシティ

THE COFFEESHOP が求めるスペシャルティコーヒーの味を表現するためには、中煎り付近の細かい調整が必要になります。そのため、対照表ではだいたいで結びつけてみましたが、厳密には分類の完全なる照合は困難です。ちなみに8分類の両端、特にフレンチ以上の深煎りは現在使用しておりません。

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THE COFFEESHOP

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